あらすじ

婚約解消——十年織ってきた機を置いて杼を一本だけ持って出た織り手が、いまは自分の名で縞を織っています。 経糸の張りは湿りで変える。杼の投げは日の高さで手が覚える。縞の合わせは前の反物を見ないと決まらない。それを数えていたのは、わたしの頭の中だけ。 杼を一本だけ持って出ました。機は置いてまいりました。ただ、次の市で——縞の合わない反物が並びましたわね。 ——いまは自分の名で、縞を織っております。

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小説を読もう2026/08/01
  • 現在の作品婚約解消。「機は逃げねえだろう」と納めを後にされ続けた十年、杼を一本持って出て、いまは自分の名で縞を織っています