あらすじ

未踏地は、まだ読まれていない余白。 遺跡は、解釈を待つ本文。 世界の果てに広がる巨大未踏領域〈忘却の外縁〉。 そこを調査する冒険者に求められるのは、腕力だけではない。 文字を、痕跡を、環境を、そこに残された意味として読む力だ。 元の世界で司書だった間宮梓は、今では冒険者として登録し、フリーの探索者兼高位解読士として働いている。 現場で呼ばれる通り名は〈ミス・リブラリアン〉。 本人はまったく気に入っていない。 彼女の武器は、司書として培った調査力と、生来の言語感覚。そして、それを後押しする権能《語学理解》。 古代語も精霊語も、魔物の警戒信号も、建物が示す導線さえ、一種の言語として読み解く。 だが、その権能にも読めないものがある。 この世界のどの言語にも属さない、存在しないはずの文字。 それは、梓が元の世界へ帰るための手がかりかもしれなかった。 帰還の手がかりを求めて。 書庫兼自宅のローンを返すため。 そして何より、自分にしか読めないものを放っておけないせいで、梓は今日も危険な依頼へ出向く。 依頼受諾、現地調査、読解、解決、帰還、そして報告。 剣だけでは開かない場所を、読解で突破する。 静かに本を読んで暮らしたい元司書が、望まぬまま世界の余白をめくっていく、異世界お仕事冒険譚。

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カクヨム
カクヨム2026/08/01
  • 現在の作品『ミス・リブラリアンの不本意な冒険録』