あらすじ
「……せめて転生するなら、イケメン王子とかにしてくれよ!」
長年経営してきた町工場を守り抜き、七十歳で大往生したはずの俺。
目覚めた先は異世界──しかも、大陸最北端の極小国「アルスランド王国」の72歳の老国王ガルドに転生していた。
しかし、この国はまさに「倒産寸前」。
厳しい寒さ、枯れた農地、空っぽの国庫。おまけに歴代王族の悪政により国民の信頼はゼロどころかマイナス。城の外では暴徒化した国民がガルドの首を求めて押し寄せていた。
「資金ショート直前、社員の半分がストライキを起こしたあの頃に比べれば……まだ舞えるな」
叩き上げの鬼社長魂に火がついたガルドは、前世で培った「経営ノウハウ」「精密機械工学」そしてこの世界の「魔導技術」を融合させ、国の再建に乗り出す!
ゴミと捨てられていた魔導廃棄物を最新農機具へ変え、過酷な寒さを利用した新産業を発明し、冷遇されていた技術者や平民たちを適材適所で抜擢。
不遜な隣国の圧力を跳ね返し、貧困にあえぐ弱小国を大陸一の「魔導工業大国」へと劇的にV字回復させていく──!
これは、人生二度目の老体を引きずりながらも、愛する国民のために全てを捧げ、最後には万雷の拍手と感謝の中で満足して眠りについた、一人の老国王の奇跡の物語。