あらすじ

人間と鬼が長きにわたる戦争を続ける世界。 人間側の最高戦力〈七大英雄〉の一人、〈孤狼〉のアベル・レイスフェルトは、ある日、人間の国を捨てた。 たった一人で敵国フローリリス帝国へ渡り、鬼の最高権力者たちが集う円卓で告げた望みは―― 「俺を、貴方がた鬼の仲間に加えていただきたい」 人間を裏切った者が鬼を裏切らない保証などない。 十二卿の議論の末、アベルは試験的に受け入れられ、〈霧卿〉カレンデュラ・オフィシナリスの監視下へ置かれることになる。 鬼の文化を知る。 鬼の暮らしを知る。 彼らにも家族があり、恐怖があり、憎しみがあり、死者を悼む方法があることを知る。 そしてアベルは、かつての同胞を敵に回し、鬼を守るために人間と戦い始める。 だが、人間も鬼も知らない戦争の歴史と、この世界に隠された真実へ近づくほど、アベルはある問いに囚われていく。 世界を正しくすることは、本当に、そこに生きる者を救うことなのか。 これは、世界のために死のうとしていた一人の英雄が、血と罪に塗れた花々の中で、誰かと共に生きることを知るまでの物語。

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カクヨム
カクヨム2026/08/01
  • 現在の作品裏切りの英雄はその手に血塗れた花を抱く