あらすじ

西暦2076年。 東京湾沿岸に築かれた臨海構造都市・敷島市では、交通、電力、排水、通信、医療搬送のすべてが中央管制によって結ばれている。 都市管制局の管制官補佐・逢瀬澪の仕事は、演算結果と現場から届く声を整理し、管制官が判断できる案へ変えることだった。 だが、大型無人貨物船の航路事故を皮切りに、都市図面には存在しない接続経路――「欠番線」が次々と現れる。 欠番線を利用する未登録都市系統侵入集団〈ブランク・リンク〉。その中心にいるのは、かつて都市演算院で敷島市の負担構造を研究していた雨宮朔だった。 彼らが突きつけるのは、都市が事故のたびに最善を選んでいるのではなく、切り捨てやすい場所を選んでいるという事実。 外周区を切れば、より多くの命を守れる。 だが、その「正しい数字」を選び続ければ、同じ場所だけが傷ついていく。 都市を守るため、誰かを切るのか。 誰かを切らないため、都市そのものを止めるのか。 決定権を持たない管制官補佐・逢瀬澪が、現場の声と消された記録をつなぎ、都市の最適解に立ち向かう近未来インフラ・サスペンス。

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カクヨム
カクヨム2026/08/01
  • 現在の作品逢瀬澪は都市を止める――ブランク・リンク