あらすじ
かつて、英雄譚の影でひっそりと死んだ男がいた。
名は―― カイン・ヴェイルハート。
才能はあった。だが傲慢に生きた過去が災いし、最後は勇者の手によって無惨に散った。
……はずだった。
気がつくと、彼は“過去”に戻っていた。
生き方を悔い、二度と英雄になど関わるまいと誓いながら。
突然与えられた力「ネメシスリバース」――
因果を逆転する謎のスキルに目覚めたカインは、平穏に生きるため、目立たず、争わず、
影のように日々を送ろうとする。
しかし世界は、彼を放してはくれない。
本来なら勇者レオンが対処するはずの幾つもの出来事が、なぜか回帰後はすべて カインへ収束していく。
彼は望まぬまま、人知れずトラブルを「なかったこと」にしていく。
――やがて、誰にも知られぬまま英雄になる因果を背負って。
その裏で、カインの名を隠れた“黒幕”として追う者がいた。
かつての知り合い、そして勇者レオン。
彼らは気づいている。
歴史が狂い始めた原因が、ひっそりと影で戦い続ける“もう一人の英雄”だということに。
やがて訪れる魔王軍総攻撃。
絶望に沈む戦場の果てで、
世界はようやく気づく――
真の英雄は、物語に名前を残さない。
これは、平穏を望む青年が、何度も運命を逆転させながら、それでも“影”として世界を救い続ける物語。