あらすじ

マンドレイク “ファハン・ドラグレン”は、生き続ける。 一つの約束を守るために、彼はマンドレイク種の絶滅を受け入れることができなかった。 一人の人間の願いを叶えるために、彼は神に救いを乞い願い、神の呪いをその身に受けた。 一株の己の価値を証明するために、彼は闘争の螺旋の中で叫び続けた。 一片の悔いと絶望を忘れないがために、彼は己の狂気を自認する盲目の少年に忠誠を誓った。 ― 我々は抜かれ、焼かれ、殺され、滅ぼされた ― ― ならば私は、もはや叶わぬ友との約束をこの根に抱き、眼前のすべてを滅ぼし尽くしても構わないだろう? ― ― この私に見せてくれ。未だ人が絶滅に至らないその理由を。その命の重さを ― 彼は英雄ではない。 たとえ英雄として世界を救ったとしても、彼は一人で、一片の悔いもなくその救った世界を滅ぼせてしまうだろう。 英雄と呼ぶには、彼はあまりにも危険すぎた。 救世主と呼ぶには、彼はあまりにも恐ろしすぎた。 ただそれでも彼はこの世界の希望の一部だった。 だが同時に、世界を滅ぼす災厄の一部でもあった。

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カクヨム
カクヨム2026/08/01
  • 現在の作品根絶機関のマンドレイク