あらすじ
「え、だって死んでくれたらいいのにって言われたので…」
生者の住む国アルカディアと死者の住む国スティギアが隣合う世界。
アルカディアに生まれ落ちた少女、リリア・コレーは、聖女に選ばれるも、彼女の力は、小さく美しい花を咲かせることだけだった。
新たな聖女も現れ、役立たずと周りに蔑まれる中、数少ない心の拠り所であった義兄と、婚約者である王子の残酷な会話を聞いてしまう。
「──あんなお荷物さえいなければ…」
「はは、いっそ事故にでもあって死んでくくれば…なんてな」
ショックのあまり崩れ落ちたリリアは、突然前世の記憶を思い出す。
自分の正体を思い出したリリアは、彼らの目の前で飛び降りるが─────。
「死んでくれればいいのにって聞いて、それだ! って思ったんです。
そうしたら、きっと冥界でまた会えるもの…!
私の旦那様に…!」
死にたがりな聖女が、何度も生き返りながら周りの情緒を掻き乱していく物語。