あらすじ
四月。大学二年生になった朝桐太玖也の周囲には、少しずつ人が集まり始める。
同じ学科の鷹条紀咲。
アルバイト先の先輩である苑堂淑花。
街で偶然出会った青嶋光璃。
そして、彼の部屋をたびたび訪れる妹、朝桐御玖。
大学生活、アルバイト、休日の約束、何気ない会話。
ありふれた春の日々の中で、彼女たちはそれぞれの形で太玖也と関わっていく。
それは、恋と呼ぶにはまだ曖昧で、友情と呼ぶには少し近すぎる関係だった。
けれど、誰かを理解しようとすること。
誰かに理解されたいと願うこと。
そのささやかな触れ合いは、やがて少しずつ、彼女たちの日常を変えていく。
春に始まった関係は、夏へ向かう。
まだ誰も、それが戻れない場所へ続いているとは知らない。