あらすじ

カティアの菓子は、七年のあいだ一度も宴の卓に出たことがない。 甘くないからだ。色も地味で、飾りもない。「好きでやってるんでしょう」と言われるたび、カティアは訂正しないできた。説明すると、長い。 当主の弟のエリクだけが、用もないのに厨房へ来る。なぜ来るのかは、三年、一度も言わない。 新しい若夫人が都から菓子職人を連れてきた日、カティアは暇を出された。誰も止めなかった。理由を訊く者もいなかった。 婚礼の宴に、金と砂糖の細工が並ぶ。その卓の中央で、大奥様が一口も召し上がらない。

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小説を読もう2026/08/01
  • 現在の作品甘くない菓子は、菓子ではないそうです