あらすじ
現実の女性には一切興味がなく、二次元のキャラクターだけを愛する美形の兄・九条朔。
そんな兄に密かな恋心を抱く妹・澪は、ある日突然こう頼まれる。
「俺の好きな子を、現実に連れてくるのを手伝ってくれ」
十五年前から兄が想い続けている少女。
澪も知っているという彼女。
この家にいて、兄の部屋へ毎日入り、今は身体すら持っていないらしい。
兄の説明を聞くほど少女の正体は分からなくなり、澪の嫉妬と疑念だけが膨らんでいく。
それでも兄の幸せを願う澪は、恋敵となる少女の性格、服装、生活習慣、さらには兄との接し方まで教えることになる。
しかし、兄と妹は最初から、同じ言葉でまったく別の存在について話していた。
「身体がない」
「十五年前に会った」
「澪と同じ年齢」
「この家にいる」
すべての言葉が嘘ではないまま、二人の誤解は会話のたびに深まっていく。
兄の好きな少女は何者なのか。
なぜ澪とよく似ているのか。
そして兄が十五年間、守り続けてきた約束とは。
ブラコンの妹と、二次元しか愛せない兄。
さらに、兄を誰にも渡したくない謎の少女。
三人のすれ違いが、一枚の古い絵をきっかけに一つの真実へ収束する、兄妹会話コメディ。