あらすじ

東京の下町に佇む古物商『時洲堂』。 そこに一人で暮らす二十歳の店主・時洲美波の朝は、近所で金物工房を営む三枝夫婦が運んでくる食事から始まる。 そんな穏やかな日常を送る彼女の元に、古物界の生ける伝説・神谷宗珠から一通の招待状が届いた。 それは、山奥の湖畔に建つクラシックホテル『ホテル・クロノス』で開催される、選ばれた者だけのシークレット・オークションにて、出品物の真贋を見極めよという依頼だった。 美しくも重厚な白亜のホテルには、富と名誉に執着する、およそ30人の曲者たちが集結していた。 大富豪や不動産王、新進気鋭の鑑定士、古物インフルエンサーなどその顔触れは多種多様である。 美波が極上のフレンチディナーを堪能した晩餐の最中、突如としてホテルへ続く唯一の吊り橋が崩落する。 さらに猛吹雪によって通信網も切断され、洋館は完全なる陸の孤島と化した。 優雅な夜は一転、見えざる悪意が潜む逃げ場のない密室へと姿を変える。 果たして美波は、無事に日常へと帰還することができるのか——。

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カクヨム
カクヨム2026/08/01
  • 現在の作品『琥珀色の記憶をほどいて 特別長編 ─白亜の箱舟と零の歯車─』