あらすじ
貧民街でしがない便利屋を営む銀髪の青年・レイヴン。
誰もが羨む男前でありながら、その実態は頭の中が煩悩でいっぱいの自称・性欲馬鹿。
しかし極度のウブで臆病な彼は、女性と接するだけでオドオドと挙動不審になってしまう情けない日常を送っていた。
ある日、レイヴンは闇商人から「どんな女も一発で落とせる最高級の媚薬」と、傷だらけで喋れない白髪の奴隷幼女・フィアナを衝動買いしてしまう。
不純な下心と淡い期待を抱き、フィアナにその薬を与えたレイヴン。しかし、怪しい秘薬の正体は、神代の昔に作られた禁忌の肉体再構築薬——【神薬】だった。
覚醒する破壊的な魔力。壊れていた喉が治り、星の力を得たフィアナ。
だが、その絶大な力と引き換えに、彼女には「力を振るうたび、五感を徐々に失っていく」という残酷な呪いが定着してしまう。
「ごめんな、フィアナ。……俺が、お前を最強にする」
不純な動機で薬を飲ませてしまった激しい自責の念と、健気に自分を慕ってくれるフィアナの温もりに触れたレイヴンは、己の臆病さを捨て去り覚悟を決める。
「フィアナが力を解放する前に、俺が命を懸けてすべての敵を叩き潰す」と——。
自分達を狙う聖国騎士団や世界の理不尽な悪意に立ち向かうため、命を削る特訓と過酷な死闘に身を投じる二人。
感覚がひとつ、またひとつと失われていく絶望の中で、二人の絆は深く、切なく結ばれていく。
これは、欲望から始まった出会いが本物の愛へと昇華し、すべてを失った少女が最期の瞬間に『初めての恋』と『最高の笑顔』を取り戻すまでの、切なくも熱い育成ダークファンタジー。