あらすじ
十年前の真夏、十五歳のアキは突発的な衝動から上級生を殺害した。
駆けつけた警察に拘留された二人だったが、権力者であるアキの父親の手回しにより、アキだけがあっけなく釈放される。残されたのは、貧困家庭出身で落ちこぼれのナツ。アキの父親からの冷酷な脅迫と取引に応じ、ナツはすべての罪を背負って少年院へと送られた。
——それから十年。
身代わりとなり人生を潰されたナツは、都会の底辺で闇バイトと暴力に手を染め、過酷な酷暑の中で毒々しく真っ赤に狂い咲く「ナツアカネ」へと変質していた。
一方、親の庇護のもと静かな山間の田舎町へ逃れたアキは、罪悪感と真実が暴かれる恐怖に怯え、赤く染まることもできず干からびた「アキアカネ」として死んだような日常を送っていた。
ある夜、闇バイトのターゲットとして与えられた強盗の現場。そこは、過去を捨てて逃げ切ったはずのアキの屋敷だった。
都会の熱気が静寂の山を襲うとき、封印された原罪が牙をむく。
二人の歪んだ十年が交差し、最悪の再会が引き金となって弾ける