あらすじ

「その剣、次の戦闘で折れます」 そう忠告した俺は、役立たずとしてS級パーティーを追放された。 この世界に「品質」という概念はない。 武器は折れるもの。防具は壊れるもの。結果はすべて運で決まるもの。 冒険者が剣を五本も担いで歩くのは、そういう世界だからだ。 前世で品質保証をやっていた俺のスキル《規格外れ》は、戦う力をくれなかった。 くれたのは、数値が視えることだけ。 原因も対策も教えてくれない。視えるのは、ただの数だ。 だから俺は記録を取り続けた。 日付。剣の番号。所見。 そして「是正を拒否した」という、あの男の名前も。 予言どおり、剣は折れた。 それでも誰も、俺の言葉を思い出さない。 この街では、剣が折れるのは当たり前だから。 ――だが、記録は残る。 彼らが人ひとりの人生を壊したその日、俺は一枚の紙を持って査問会に立つ。 「これは事故ではありません。予見され、放置された不具合です」 俺は最強じゃない。 最強を、量産できる。

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小説を読もう2026/08/01
  • 現在の作品「その剣、次の戦闘で折れます」 ~役立たずと追放された装備管理係は、点検記録だけを武器に世界の常識を書き換える~