あらすじ

なぜ光秀は、勝ったあとの算段を一つもしなかったのか。  天正十年六月二日、本能寺炎上。織田信長の遺骸は、灰の中からついに見つからなかった。  山崎の合戦のあと、羽柴秀吉は若き算勘の吏・石田佐吉に命じる。 「筋の通った一本の話を書け。筋の通らぬことを見つけても、胸ひとつに納めよ」  帳面を繰る佐吉の前に、合わない数が次々と浮かび上がる。  事前の調略が一通もない謀反。囲まれる前から泣いていた小姓。  具足を着けなかった上様。そして、消えた遺骸。  数は並べられる。だが、その数が描く絵が読めない。  佐吉は堺へ向かった。老いた茶人・千宗易の、二畳の茶室へ―。

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カクヨム
カクヨム2026/08/01
  • 現在の作品焔の残響 ―本能寺の変―