あらすじ
獣に鳥、家畜までもが魔物化して狂暴となり徒党を組んで田畑を荒らし人を襲うようになった世界。人間たちは高い城壁に囲まれた都市の中で窮屈な生活をしていた。
それでも主要な田畑や放牧地は城塞の外側にあり、流通の為の都市間の移動は必須な為、人々は魔物が活発には活動しない昼間の短い時間を利用し、国軍や護衛の冒険者らに守られ生活のための基盤を何とか確保していた。
ところが玉座に着いたばかりのまだ若い王は側近の甘言に乗せられ、無謀にも隣国に対して宣戦布告を行ってしまい長く続く戦火により国は疲弊し、軍兵士は戦争に駆り出され国民を守るための兵はいなくなり田畑は荒れ果て街道筋は人が通ることもまれとなってしまった。
そんな中、地域の医療機関の薬草不足を補うために、とある田舎町の町長の娘たちが自主的に城壁の外のしかも魔物が潜むと言われている森へ薬草摘みに行き行方不明となった。
町長は焦り王都へ何度も国軍を派遣して捜索するよう乞うが一向になしのつぶて……諦めきれずに町長業務もほったらかして日々国軍の到着を待っていたところ、なんと若い冒険者がたった一人だけで魔物ひしめく森から娘たちを無事救出したという……。
町長は無駄と知りつつも冒険者組合にも娘たちの救出依頼を個人として申請していたのだった。
礼金支払い時に感謝の意を伝えるために若い冒険者と会うが、人と対面しても甲冑姿のままで兜の面帯を外そうともしない冒険者は、お礼のための会食を断り宿泊施設の提供も不要と告げた。
よくよく事情を聞き出すと若い冒険者は数年前以前の記憶はなく、過去を知るために冒険者活動を行い各地を回っているという……。事情を聴いてお転婆な町長の娘は命を救って頂いたお礼に、若い冒険者と共に旅をして過去を探る手伝いをするといいだした。
凄腕冒険者の過去探しの旅が始まる……