あらすじ

名は郭淮。字は伯済。後漢末から三国時代の魏に仕えた武将・政治家である。 その知は、兵法の大言や華やかな弁論にあったのではない。 兵の飢え、物資の遅れ、道のぬかるみ、陣の綻び――誰もまだ敗北と呼ばぬ段階で、その兆しを先に見つけることにあった。 前へ出ることを好まず、功を争わず、だが西方戦線の要地には、つねに郭淮の判断があった。 あの諸葛亮孔明を西方で受け止めていたものを一人の名で呼ぶなら、それは郭淮だったのかもしれない。 しかし、その郭淮には、史書に書かれなかった秘密があった。 郭淮は、現代日本から落ちてきた女子高生・穂泉だった。 彼女は三国志の歴史を知らない。だから、未来の知識で無双することもできない。 彼女にあったのは、目の前の状況を観察し、構造として捉え、破綻の兆しを先に読む知性だけだった。 私たちが知る史実には、空白や違和感が残る。 それは、女のままでは生きられなかった時代に、穂泉が郭淮として生き抜いた痕跡だった。

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小説を読もう2026/08/01
  • 現在の作品名は郭淮、字は穂泉。――女子高生、三国志を生きる