あらすじ
十六歳の夜、辺境伯家の嫡男リオル・セヴランは、王国を救うために結んだ五つの誓約を仲間たちに奪われた。
反逆者の汚名を着せられ、妹とともに王都地下の封印牢へ。十二年後、妹はもういない。
生き残ったリオルが得たのは、他者が交わした契約の条件を読み、その代償と権利を奪い返す《誓約簒奪》。だが彼は、罪のない民を殺さず、十五歳以下には決して手を出さない。彼が裁くのは、あの夜に署名し、その罪で富み、今も誰かを踏みつけている者だけだ。
処刑では終わらせない。奪われた名、領地、記録、そして妹が残した声を一つずつ取り戻し、王国そのものに罪を認めさせる。
これは復讐者が国を滅ぼす話ではない。
積み重ねられた罪を白日の下へ引きずり出し、勝者たちに永遠の贖罪を残す物語。