あらすじ
夏の夜、幼なじみの君に連れられ、展望台で星空を見上げる僕。
君は、毎年この場所で祖母と夏の大三角を眺める約束をしていた。しかし、その祖母はもうこの世にはいない。
「夜になれば、いつでも会える。祖母は星になったから」
その言葉に救われる僕には、誰にも言えない秘密があった。
末期の病に侵され、残された時間はわずか。それでも、君に病気を告げることはできない。悲しませたくない。ただ最後まで、君の笑顔を隣で見ていたいから。
星空の下で交わされる何気ない会話と、胸に秘めた想い。
やがて僕は問いかける。
「僕も星になれるかな」
夏の大三角が見守る一夜を描いた、静かで切ない恋愛短編。