あらすじ

夜腰悦子は産院で出産を終え、家族と幼なじみに囲まれた幸福の絶頂にいる。
しかし、鏡の中だけが異常を映す。
血まみれの悦子、裂けた産着、痙攣する赤子、警察官、手錠――そこには“罪を犯した悦子”が立っている。

現実の世界は温かく穏やかだが、鏡の世界は鉄と肉の匂いを放つ。
悦子は自分が貼り付けた「幸福のフィルター」に気づきながらも、赤子を抱きしめ、幻想の側に微笑む。

鏡の悦子は唇で告げる。
『お前が殺したんだよ』

幸福と血の二重世界が同時に存在し、悦子はその境界で静かに微笑むのであった。

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アルファポリス
アルファポリス2026/07/31
  • 現在の作品幸福のフィルター