あらすじ
十七歳の誕生日を境に、蓮根奎星の日常は壊れた。
浮かぶチョーク。戻ってくる焼きそばパン。そして、窓を叩く一羽の黒い鴉――その正体は、魔法学校マホウトコロの若き教師・烏丸スズメだった。
十七年間、自分が魔法使いだと知らずに育った奎星は、南硫黄島に隠された魔法学校へ特例編入することになる。
しかし彼が持っていたのは、上級生すら凌ぐ膨大な魔力と、下級生にも及ばない知識と制御力。
魔法を使えば、物は壊れる。呪文を唱えれば、光は暴走する。それでも奎星は、生まれて初めて心から夢中になれるものを見つけていく。
厳格な教師たち。少しずつ増えていく仲間。そして、学校の奥深くに封じられた古代魔術。
奎星の持つ力を狙い、静かに動き始める者たちの存在を、まだ誰も知らない。
これは、未来を決めることから逃げていた少年が、自分の力の行く先を選ぶまでの物語。