あらすじ
第一章 あらすじ
2026年10月18日、午前7時12分。都立高校生のリュカ・エタンセルは、いつもと変わらない日常の朝を迎えていた。学校へ向かい、数学の授業を受ける静かな時間。しかし午後1時00分、世界中の時間が突如として完全に停止する。
鳥は空中で動きを止め、秒針は途切れ、世界から一切の音が消え去った。そして縦に大きく裂けた天空の向こうから現れた正体不明の「何か」によって、脳内に届いた四文字の言葉——『観測完了。』
その直後、80億の人類と文明は光の粒子へと分解され、世界は白銀の虚無へ呑み込まれていく。
猛烈な雨と泥の中で目を醒ましたリュカの視界に広がっていたのは、ビルも道路も消え去った太古の原生林と、混乱に陥る膨大な異邦人の群衆だった。そして、絶望する人々の頭上に降りてきたのは、漆黒の空に刻まれた不気味な識別コード【地球番号:203-005】と、あまりにも不条理な「目標」だった。
日常の崩壊と謎の異世界転送。何ひとつ説明のないまま、世界の真実を巡る物語が幕を開ける。