あらすじ
「魔法少女が表舞台で光り輝けるのは、私たちが裏で泥を被り、国を支えているからだ」
私はずっと、日陰を歩くこの「忍び」の稼業を誇りに思っていた。あの日、両親が冷たい雨の中で無残に消されるまでは。
大企業の脱税調査という裏仕事をこなしていた両親は、突如として爆発事故に巻き込まれ命を落とした。
悲しみに暮れる私たち姉妹に、政府の人間は冷酷に告げた。「お前たちの両親は任務に失敗した。これで見納めだ」と。
だが、テレビの向こうでは、両親が死んだまさにその場所で、「魔法少女」が英雄として笑っていた。
嘘だ。一流の忍びだった父と母が失敗などするはずがない。
すべては仕組まれたこと。悪を隠蔽した企業も、トカゲの尻尾切りをした政府も、偽りの正義を纏う魔法少女も。
——絶対に、許さない。
事件から三年。十七歳と十六歳になった私たち姉妹は、国という後ろ盾を捨て、フリーの忍びとして闇を駆ける。
これは、光を奪われ、すべてを見捨てられた姉妹が、表舞台でふんぞり返る「偽りの聖女」たちを影から一人残らず狩り尽くすまでの物語。