あらすじ
「正義っていうのはな――最後まで、信じ抜いた奴だけのものだ」
二十年前のあの夜、暗闇の押入れの隙間から見た父と母の惨劇。
鼻歌を口ずさみながら命を奪った「狂気の男」の笑顔と、家族の血の匂い。
少女だった妹は心と身体に深い傷を負い、少年・矢島蓮の平穏な日常は一瞬にして崩れ去った。
――三十歳になった蓮は、身分を偽り、父の命を奪った暴力団「神代組」への潜入捜査を開始する。
目的はただ一つ。両親の仇を討ち、組織の裏に潜む黒幕を炙り出すこと。
だが、死と隣り合わせの闇社会で命を削る蓮を待っていたのは、あまりにも残酷な試練だった。
冷徹な若頭との間に芽生える、警察官と極道という境目を越えた危険な「絆」。
指紋を消すほどの過酷な犠牲の果てに見え隠れする、巨大な暗黒組織の「本当のオーナー」。
そして、二十年間自分を支え続けてくれた「もう一人の父」の影――。
誰が敵で、誰が味方なのか。
父が遺した破られた日記帳の最後のページに隠された「真実」とは?
裏切り、交錯する銃口、そして復讐の果てに掴み取る「本物の正義」。
息をのむ展開と重厚なドラマが交錯する、本格警察ノワール・サスペンス長編!