あらすじ
【あらすじ】
「光と影は、元より一つ――」
光の英雄たちが闇を封印してから約三百年。世界では再び闇の気配が人々の日常を侵食しつつあった。
道端で倒れていた青年騎士は、型破りな魔導少女エリーゼに拾われる。己の名前すら失っていた彼は、「アルトリウス」と勝手に名付けられ、エリーゼ、詐欺師ジークと共に旅へと踏み出す。そしてその旅路の中で、三人に受け継がれた英雄の血脈が徐々に明かされていく。
裏社会のフィクサー・バルトロ、銀の仮面をつけた女剣士シルヴァとの出会い。愛情深き叔父ウィルに起きた異変。世界を蝕む邪神の影は、三人を避けられぬ宿命へと導く。
託された愛と背負うべき贖罪。
三人が奏でる「響き」は、時代を超えて世界に真の調和をもたらすことができるのか。
【古き聖典『創世の残響』第一節より】
かつて、そこには強く輝く光のみが存在した。
強すぎる光の中では、何者も存在し得ない。それを悟った光は、自らを「光」と「影」に分かち、この世界を編み上げた。
光の精霊「ルミナリス」が彩りと温もり、そして美しい響きを与え、世界は目覚めた。
だが、分かたれた影の精霊「ルミナリス・シャドウ」は、元の「無」こそが完成された美であると信じていた。全てを無に還すべく、影は世界に魔物を放つ。
光と影は、元より一つ。影が消えれば、世界もまた消える。
ゆえにルミナリスは影を消し去ることをせず、自らの力を三つの紋章に分け、その封印を人間に託した。紋章は道具に、そして剣に力を与えた。
光の剣が輝くのは、闇を消し去るためではない。
深すぎる闇を照らし、溢れすぎる光を抑え、世界が続くための「調和」を奏でるため。
それは、絶望の淵で鳴り響く、希望という名の旋律であった。