あらすじ

受け取られなかった最後の言葉は、呪いになる。 死を前にした人が、最後に残すと決めた言葉。それが誰にも届かないまま行き場を失ったとき、生きている人間に取り憑く。 その呪いを断つために、最後の言葉を一字も変えずに書き残す職業がある。正式には、記録士。裁かず、慰めず、ただ聞いて、ただ書く。 ルナは五年間、それを続けてきた。喜び、後悔、怒り、恐怖、希望。どんな言葉にも耳を傾けてきた。それだけが自分の役目だと信じて。 ある日、元記録士を名乗る老人・ソルから、一通の指名依頼が届く。年齢も、住所も、呪いの種類も空欄。備考欄には短い言葉だけが記され、もう一枚、別の筆跡の紙が添えられていた。 「君のことを知っているから」 「君がまだ、自分で返事をできるうちに」 誰かの言葉を受け取り続けた記録士は、やがて自分の言葉を失う。そう囁かれる病がある。ルナはまだ、それを知らない。 これは、誰かの「最後の言葉」を記録し続けた少女が、忘れてしまった自分自身の言葉を取り戻すまでの物語。 全25話予定。各話完結の依頼を重ねながら、ひとりの記録士が少しずつ消えていく、優しく切ない日常ファンタジー。 ※本作は「小説家になろう」にも掲載しています。

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カクヨム
カクヨム2026/08/12
  • 現在の作品さよならの記録係