あらすじ

ほのぼのカフェの日常から一転、暗躍する影の暗殺者と覚醒する姫君。 30年の時を超えた愛と復讐を描く、痛快ダーク・ファンタジー! ■ 世界観:二つに引き裂かれた街と、虐げられる人々 三十年前、大陸を恐怖に陥れた「暴虐の魔王オデルト」が敗れ、「救国の英雄・騎士王ワルター」と北辺の戦士たちによって平穏がもたらされたエルドランド王国。 しかし、その平和の裏で王都は二つの階層に激しく分断されていた。 レムス大運河の西岸——白く輝く石畳と優雅な暮らしを謳歌する勝者「新市民」。 東岸——劣悪なインフラと貧困に喘ぎ、「二等民」として謂れなき差別と蔑視に晒される魔王時代からの住民とその子孫「旧市民」。 通行許可証がなければ橋を渡ることすら許されない理不尽な格差の中、旧市民たちは絶望を抱えて生きていた。 ■あらすじ 旧市街の片隅に佇む、香ばしい豆の香りに包まれた「アルバート珈琲茶館《コーヒーハウス》」。 マスターのアルバート(54歳)は、気品ある物腰と柔和な笑み、確かな手際で労働者たちに慕われる穏やかな男。 彼のもとには、遠縁で王立魔導学院に通う落ちこぼれ少女オデットと、異国からの留学生チトセが集い、ささやかで温かな日常を送っていた。 だが、二人が通う魔導学院は新市民である貴族の子女たちが幅を利かせる格好の差別の場。 ある日、学院内で起きた権力者の息子とのトラブルをきっかけに、暗雲が垂れ込め始める。 内務大臣マグヌース・オルフガーは、不祥事で失いかけた自らの権勢を取り戻すため、緻密で卑劣な陰謀を画策。 制定からわずか三時間で施行を強行されたのは、黒髪・黒目を持つ者を警吏の一存で即時逮捕できる悪法——『黒髪法』。 不当な勾留、そして強権的な家宅捜索。 旧市民や身寄りのない者たちが次々と連行される中、黒髪を持つチトセもまた、罠にはまって捕らえられてしまう。 翌朝、新市街に響き渡る号外の声。そこには恐るべき虚偽の報道が躍っていた。 [逃亡中の危険因子——『魔王の娘』発見さる] 計略によって『魔王の娘』に仕立て上げられ、ラスター監獄へと捕らえられたチトセ。 新市街が歓喜に湧き、旧市街が悲嘆に暮れる中、大切な親友を理不尽に奪われたオデットと、静かに店で待つマスター・アルバート。 静謐な珈琲茶館の奥で、影の歯車が不気味な軋みを立て始めた——。 ■ 登場人物紹介 【オデット・ガートランド】 珈琲茶館の看板娘。王立魔導学院に通っているが、保有魔力量が少なく落第寸前の落ちこぼれ生徒。  素直で愛らしい性格だが、苦いものが大の苦手。15歳。 【アルバート】 旧市街で珈琲茶館を営む54歳のマスター。顔の傷と白髪交じりの渋い容貌を持つ。  家事・料理・理髪まで完璧にこなすが、時折どこか底知れぬ鋭い眼光を見せる。 【チトセ・サギノミヤ】 東方の島国オオヤシマ皇国からの留学生。この国では珍しい美しい黒髪と抜群の体術を持つ朗らかな少女。オデットの親友。 【マグヌース・オルフガー】 かつて魔王を討ち果たした「救国の英雄・北辺の四戦士」の一人にして、現・内務大臣。  権力を確固たるものにするため、旧市民や黒髪の住民に対する冷酷な弾圧を断行する。

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カクヨム2026/08/12
  • 現在の作品私はアルバート、珈琲茶館のマスターです