あらすじ
八年前、ひとりの男が殺された。
現場に残された指紋も、血痕も、銃弾も、証言もすべて一人の女を指していた。
神谷響。
警察官だった彼女は、殺人の罪で逮捕され、世間から「殺人犯」として呼ばれた。
それでも彼女は、法廷でただ一言。
「私は殺していない。」
と繰り返す。
八年後。
刑期を終えた神谷響を待ち受けていたのは、かつて公安に所属していた男。
黒川大樹。
黒川は言う。
「あの事件には、まだ終わっていないことがある。」
_____
正義を求める者が、正義のために誰かを傷つける。
罪を憎む者が、自らも罪を背負っている。
人は、白と黒のどちらかだけでは生きられない。
そして最後に残るのは、一つの問いだけだ。
「その罪は、本当に彼女のものなのか。」
これは、奪われた人生を取り戻すために、復讐という名の暗闇へ踏み込んだ一人の女と、彼女の罪を追いながら、その心に潜む真実へ近づいていく男の物語。