あらすじ

「自分が何のために生きているのか、分かりません。朝が来るのが、ただ怖いだけです」 都内の高校に通う羽柴律(はしば りつ)は、周囲からのプレッシャーに押しつぶされ、不登校になっていた。SNSの海を漂い、自分の居場所を見失う日々。 そんな彼の元に届いたのは、担任の国語教師・新堂香織(しんどう かおり)からの、一冊の大学ノートだった。そこに書かれていたのは、教師としての立派なアドバイスではなく、香織自身の情けない失敗談や、社会に揉まれてすり減る等身大の「迷い」だった。 「夜のままで、いいんですよ。ただ、その暗闇の中に、このノートが小さなランプになれたら」 学校という組織の中で演じることに疲れた28歳の教師と、社会のレールからはみ出してしまった17歳の生徒。立場は違えど、同じ「孤独」を抱える二人の、文字を介した静かな対話が始まる。 律の学校復帰、クラスメイトとのリアルなぶつかり合い、そして少しずつ形を変えていく、自覚せぬ恋心――。一気に距離を縮められない二人の、じれったくも愛おしい季節の移り変わり。これは、傷だらけの現代を生きるすべての人へ贈る、不完全な僕たちのままで救われていく、温かい純愛長編ストーリー。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/08/12
  • 現在の作品放課後の不完全な僕たちのために