あらすじ

終電を逃した人だけが、存在しない駅へたどり着く。 高校二年生の朝倉湊は、最愛の父を亡くして以来、心にぽっかりと空いた穴を抱えながら毎日を過ごしていた。 そんなある雨の夜、電車の中で眠ってしまった湊が目を覚ますと、そこには見覚えのない駅があった。 ――彼岸ヶ丘駅。 現世と異界の境目に存在する、地図にも時刻表にも載っていない駅。 そこで湊は、不思議な少女・白石灯と出会う。 「この駅では、失くしたものを探せます」 亡くした人。 忘れてしまった記憶。 伝えられなかった言葉。 そして――もう二度と会えないはずの誰か。 半信半疑のまま駅を歩いていた湊は、そこでありえない人物を目にする。 「……父さん?」 死んだはずの父親が、そこに立っていた。 なぜ父は異界にいるのか。 なぜ湊は、この駅へ導かれたのか。 そして、駅員の少女・灯が隠している秘密とは――。 午前0時。 現世と異界が交わる一時間だけの、不思議な旅が始まる。 これは、失ったものを取り戻すための物語ではない。 失ったものを胸に抱え、それでも明日を生きていくための物語。

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カクヨム
カクヨム2026/08/12
  • 現在の作品午前0時の異界駅