あらすじ

ある日、東京の駅がひとつ、消えた。 誰も気づかない。誰も覚えていない。 「そんな駅、最初からなかったよ」と、みんなが笑う。 天城ミコトだけが、その駅の名前を覚えていた。 彼女は人の顔を覚えられない。母親の顔さえ、翌朝には輪郭がぼやける。 その代わりに――世界が忘れたものを、ひとつ残らず覚えている。 消えた駅の跡地に立っていたのは、真っ白な駅名標だった。 そこにはこう書かれていた。 『名前をつけてください』 そして改札の向こうから、名前のない少年が歩いてきた。 「僕には名前がない。だから、君がくれた名前を生きることにする」 忘れられたものが怪異になる異界《忘界》。 名前を与えて存在を繋ぎ止める少女と、名前をもらって神になった少年の物語。 ――忘れられたものに、名前を。

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小説を読もう2026/08/12
  • 現在の作品神さまは、まだ名前を持たない。~忘れられたものだけを覚えている私が、名もなき神に名前をあげるまで~