あらすじ
「妖精なんて、薬草摘みがお似合いだろ」
森から人間の街へやってきた小さな妖精シルフィは、冒険者ギルドで最低ランクのFランクを与えられ、周囲から「羽虫」「マスコット」と笑われていた。
それでもシルフィは怒らなかった。
理不尽な扱いを受けても、報酬を奪われても、危険な依頼の囮にされても、誰かを傷つけ返すことだけはしなかった。
そんな彼女に唯一手を差し伸べたのが、新米冒険者のレオンだった。
二人は力を合わせて依頼をこなし、少しずつ実績を積み上げていく。ところが、シルフィの評価が上がるほど、彼女を見下していた上級冒険者ガルドの嫉妬は激しくなっていく。
嫌がらせ、報酬の横取り、悪評の流布、そして命を奪うための罠。
ガルドはシルフィを追い詰めるため、次々と理不尽を重ねていく。
しかし、誰も知らなかった。
**シルフィには、理不尽に耐えるほど古代魔力が蓄積される、特別な力があった。**
笑われるたびに。
踏みにじられるたびに。
仲間を守るために怒りを飲み込むたびに。
彼女の中で、眠っていた古代の力は膨れ上がっていた。
やがて、ガルドが仕掛けた最後の罠によって、シルフィの力は完全に覚醒する。
「俺が悪かった! 助けてくれ!」
命乞いをするガルドを前に、シルフィは静かに微笑む。
「あなたたちが私を虐げてくれたから、私はここまで強くなれたんです」
自分たちが小妖精を踏みつけるほど、彼女を最強へと育てていた――。
そしてガルドの悪事はすべて暴かれ、これまで築いてきた地位も名声も失う。
だが、シルフィの冒険はそこで終わらない。
王都を襲う災厄級ドラゴンを前に、騎士団もSランク冒険者も敗北する中、小さな妖精が空へ舞い上がる。
かつて「羽虫」と笑われた少女は、今度は自分の力で人々を守る。
**理不尽に耐え続けた小さな妖精が、最強の英雄へと成り上がる、爽快ざまぁファンタジー。**