あらすじ

その石には、未来ではなく「問い」が刻まれていた。 中国で見つかった、一片の古い石。 そこに刻まれていたのは、甲骨文字に似ている。 けれど、どこか違う。 甲骨文字を専門に研究する神谷美沙は、その奇妙な文字に惹かれていく。 古代中国で、甲骨文字は単なる「文字」ではなかった。 人々は骨や甲羅に問いを刻み、神意を求め、その結果を記録した。 では、この石はいったい何を問いかけているのか。 調べるうちに浮かび上がる、二十年前の記憶。 そして、かつて同じ石を追っていた研究者・周建明の失踪。 消えた研究資料。 謎の「七」という記号。 そして、少しずつ現実と重なり始める石の文字。 これは古代の予言なのか。 それとも――。 美沙はまだ知らない。 その石に刻まれた文字が、やがて自分自身の名前を刻むことを。

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カクヨム
カクヨム2026/08/12
  • 現在の作品碑が刻むもの