あらすじ
ここは魔法使いたちが住む世界。
人間を襲って食べる魔獣という恐ろしい動物も、同じ世界に存在している。魔獣は普段は人に化けて生活しており、血の色が黒いことと、すぐに傷が塞がること以外、ほとんど見分けがつかない。
そんな世界で、日々魔法修行に励む一人の女の子、春がいた。毎日箒に乗って魔法学校に行き、友達の夏と、友達でありバディでもある暦と楽しく日々を過ごしている。
親代わりでもある、魔法の杖のお店の店長と一緒に暮らしている。
気の強い性格で、成績は優秀だけれど魔獣のことになると勝手に行動してしまうせいでいつも担任のララ先生に怒られている。
対照的にバディの暦はおとなしくて先生に怒られたらすぐに謝る、素直で優しい子だ。
そんな春には、昔妹を魔獣に殺されたという悲しい過去があった。春は、バディである暦と日々魔獣を退治しながら、左右で目の色の違う魔獣…妹の仇を探し続けていた。
暦は、そんな復讐に燃えていて魔獣を倒すことに必死な春を見て、いつか大怪我をするんじゃないか、魔法使いすぎて、体に負担がかかっているんじゃないか…などと心配していた。
そんなある日、箒に乗る授業が行われた。暦は春とある対決をする。箒のレースに勝った方が、負けた方に何でも言うことを聞かせるという対決だ。
「私が勝ったら、春ちゃんは…もう一人で魔獣を倒しに行かないって、約束してください」と暦に言われる春。春はそれを聞いて「ふうん、良いじゃない。じゃあ私が勝ったらもう私の魔獣退治に首突っ込まないでよ」と冷たく言い返してしまう。
レース中、二人とも、ものすごいスピードで箒を飛ばしている中、暦は間違って木にぶつかってしまい大怪我をしてしまう。急いで春は暦のもとに駆けつけた。しかし、春は暦の様子を見て驚く。暦の傷口からは黒い血が流れていた。
春は今まで一緒に戦ってきた、バディの暦が魔獣であることを知ってしまい──。