あらすじ
新社会人・相沢直人の望みは、とてもささやかだ。
できれば定時で帰りたい。
怒られずに働きたい。
休日はのんびりゲームでもしていたい。
野心なし。特別な才能の自覚もなし。
目指すは、ごく普通の会社員生活。
ところが入社初日、研修資料の片隅にあった数字がたまたま気になって質問したことで、事態は思わぬ方向へ転がり始める。
「まさか、そこまで見抜いていたのか……?」
見抜いていない。
「この新人、相当先まで考えているぞ」
考えていない。
「相沢には何か狙いがあるはずだ」
何もない。
直人の何気ない発言や行動を、上司や同期たちはなぜか深読み。
偶然が偶然を呼び、誤解が誤解を補強し、本人の知らないところで「底知れない新人」という評価だけがどんどん膨らんでいく。
しかも直人が誤解を解こうとするほど、
「実力をひけらかさないのか」
「手柄に興味がない……?」
「そこまで計算しているとは」
――と、なぜかますます評価が上がってしまう。
本人は今日も普通に仕事をしているだけ。
なのに同期から一目置かれ、先輩から警戒され、上司から期待され、やがて会社のお偉いさんまで彼の存在を気にし始め――。
果たして直人は、念願の「平凡で穏やかな会社員生活」を手に入れることができるのか。
本人だけが何も知らない、すれ違いと深読みだらけのお仕事勘違いコメディ!