あらすじ
「明日の1限は花葬です。」先生から一言。
全員の顔がすこし俯く。なんてことはない。
ただ………クラスメイトが死んだだけ。
「明日一緒にお昼食べるって約束したのに…。嘘つき」
人はみな、生まれつき「花紋」と呼ばれる魔法の素質ををその身に宿している。しかし自分がどんな花紋を持っているかを理解する時期は人によって異なる。生涯で初めて何か心に強い意志が芽生えた時、本人の目の前に1輪の花が咲く。その花こそがその人の「花紋」。そしてその花が持つ意味⋯「花言葉」はその者が扱える魔法の性質を決定するのだ。
花紋を発現していなくても一般的な魔法は訓練することで使うことができるが、発現者は使える魔法の種類、強さがそれぞれ増加、強化されるのだ。これはそんな花紋を宿した少年少女たちが通う、エルピス魔法学園の物語。
隣国、ルドス帝国との戦争が始まって数十年、
劣勢を強いられる我が国、アルカディア王国は不足した兵士を補うため、今年から全国の魔法使いの卵が通うエルピス魔法学園を戦争で人を殺す魔導兵の育成機関に変えた。この学園ではより優れた魔道兵を選別し、弱者を切り捨てるため、
2ヶ月に一回、クラス対抗で毎回内容の違う特殊な実戦形式の訓練、「定期テスト」を行う。そしてこの定期テストは、死亡者が出るほど高難易度。成績はクラスの個人、それぞれで評価される。全6回のテストのうち3回不合格となると、クラス、その者は「特別クラス」に送られる。そこでは生徒を人としてではなく、兵器として扱う教育が行われるという。テストの翌日の1限に行われるのはテストでの死亡者を弔う「花葬」。
死亡した生徒の花紋に対応した花を棺に入れ、弔う。
彼女達はなんのために戦うのだろう。
そして…なんのために死ぬのだろうか。