あらすじ
世界中に「ダンジョン」が出現して二十年。
ダンジョンは冒険の舞台ではなく、資源・金融・不動産が渦巻く「最大の投資市場」となっていた。
凄腕の証券アナリストだった一ノ瀬湊(いちのせ・みなと)は、社内政治の罠に嵌められ、数億円の借金を背負わされて一瞬で失業。無一文の彼が生き残るために目をつけたのは、探索者に踏み荒らされ、モンスターも出ず、市場から「価値ゼロ」と切り捨てられた『廃棄ダンジョン第3階層』だった。
湊は残金でその階層の所有権(ダンジョン不動産)を安値で買い叩くと、武力でも魔法でもなく、自らの【市場・金融知識】だけで攻略を開始する。
「モンスターが出ない? 最高じゃないか。ここなら『安全な物流拠点』が作れる」
空腹で行き倒れかけた最強探索者に、激安の温かい唐揚げ弁当を売って高利貸しの契約を結び。
壊滅寸前の大手クランに「階層の優先通行権」を担保にしたファンドを組成し。
果ては、ダンジョンの最深部に潜む魔王に「世界市場のインフレ率」を突きつけて経営統合を迫る――!?
剣も魔法も使えない元アナリストが、資本主義の暴力でダンジョン世界を買い荒らす、前代未聞の金融攻略ファンタジー!