あらすじ
【神星世界:オスロテストア】
神々の力が地上に充満しているその世界は、理不尽に溢れた世界だった。
神々の力を得るのは何も人だけではない。魔獣や自然現象、それら全てが神の力を象り、人々へと牙を向ける。
が、当然神の力は人へ牙を向けるだけではない。人々も世界を生き抜くための力を得ることができた。
『神の恩寵:光の力』
『神物の恩恵:職業の力』
『職業の残滓:スキルの力』
神の力はとても強大で心地の良いものだった。理不尽な自然に抗い、理不尽な魔獣を狩ることができた。
だが、やはり人の心は弱かった。人々が得たその力は、やがて人々へと向けられはじめたのだ。
人々は自身に齎された神の力を維持したかった。失いたくなかった。神に見放されたくなかった。
その結果、人々は自身の神だけを信奉し、他の神を排斥しはじめた。
宗教戦争の始まりだ。
そんな理不尽と争いに満ちた世界に、彼は生まれた。
シオン・アラアス・ルークノス。
東大陸の中央に位置する王国。太陽神サリヤリアを信仰するアラアス王国に、彼は生まれた。それも第四王子という高貴な身分に。
王子ともなれば彼を待つのは華やかな生活——などではなく、蛇王子と呼ばれ侮蔑の視線を送られる日々だった。
「気味が悪い」
「何を考えてるか分からない」
「不敬な奴だ」
日々そんな言葉が耳に入るものの、シオンは退屈を禁じ得なかった。蔑まれるのは別にどうでも良いし、自身に害をなそうとも何も害にならないのだから興味が湧かなかったのだ。
ただ、そんな彼にも興味の湧くモノがひとつだけ存在していた。
『神』
世界に蔓延る理不尽の根源。争いの種。その全てにおいて無責任な奴ら。シオンはそんな存在に興味が尽きなかった。
「下に見てる人間に殺されたらどんな反応するんだろうな」
これはシオンが神々を殺すついでに、報われない魂達を救っていく物語。