あらすじ
主人公・小茂田まもるが小学一年生だった春、
彼は従兄弟のあきらと一緒に、おじいちゃんの大きな家で遊んでいた。
その家には「二階には絶対に上がるな」という家族の決まりがあった。
しかし好奇心に負けた二人は、埃の積もった階段を上り、
生活感のない二階の部屋に近づく。
そのとき、引き戸の向こうから
「…うぅ…」という低いうめき声が聞こえ、
二人は恐怖のあまり逃げ出す。
おじいちゃんは激しく動揺し、
「二度と上がるな」とだけ告げ、
声の正体については何も教えてくれなかった。
年月が経ち、大人になったまもるは、
薄暗いアパートの一室で孤独に暮らしている。
外の光を避け、誰とも会わず、
時折、自分の喉からあの時と同じ
「…うぅ…」という声が漏れるのであった。