あらすじ
※カドコミ漫画原作コンテスト部門応募作品
脚本形式での記載になります。
大陸全土からあらゆる欲望が集まる巨大な歓楽街”ノマテニア”。魔法学者であったエリシャは愛する婚約者に莫大な借金を背負わされ、この街の最高級娼館”モックス・ルビー”に売られることになってしまう。
絶望の淵でエリシャが知ったのは、愛する婚約者が仕組んだ冷酷な裏切りという事実だった。罠に嵌り、窮地に陥ったエリシャを助けたのは、同じく娼婦として働く美しき女剣士レインだった。
エリシャはレインに付き従い、生き抜くための”娼婦の心得”を教わり、強くたくましく成長していく。対照的な二人ではあったが、ともに過ごしていくうちにかけがえのない唯一無二のパートナーとなっていく。
エリシャは借金を返すため、レインは”ある目的”を果たすため。この艶めかしく光るノマテニアという街で、二人の運命の歯車が静かに動き出していく――。
〇登場人物紹介
エリシャ・グリーン 21歳 魔法学者→娼婦
この物語の主人公①かつ狂言回し。長く美しい金髪の持ち主で、全身のプロポーションもかなり強調されたものとなっている。
魔法学校では最優良の成績を残しており、借金を背負うことがなければ普通に国家に召し使われるくらいの評価をもらっていた。しかしチャラ男に騙されたのが運のツキであり、モックスルビーに売り払われてしまう。
性格はド真面目でお人好しで、手先も器用で、要領も悪くない。見た目も抜群に良いため、基本的に誰からも好かれるタイプ。ただし生き方だけはひたすら不器用。夜の方もかなり奥手で、婚約者からは内心呆れられていた。
魔法の腕は本人は謙遜しているが超一流であり、攻撃魔法も回復魔法もそれ以外もとりあえずなんでも使える。普通に魔法を商売として役立てたほうが借金を早く返せるくらいに。
両親はすでに全員亡くなっており、奨学金で学校に通っていた。しかし生き別れの兄がおり、これがレインとの運命に大きくかかわってくることになる。
レイン・ウィンヤード 19歳 娼婦
この物語の主人公②。基本的にレインの辿った運命を軸にこの話は展開されます。
褐色肌で、ショートの黒髪の、健康的な体格をしている女剣士。女にモテるタイプの女でエリシャもその美貌に見惚れている。
モックスルビー内では全ての娼婦をまとめる立場となっており、店の帳簿も併せてレインが管理している。さらにノマテニアの自警団にも所属しており、常に忙しそうにしている。
ウィンヤード家はかつてこの世界を闇から救った光の戦士の末裔であり、レインもその家系に連なるものとして、卓越した剣技を持っている。しかし4年前に謎の集団にレインの村が襲われ、レインの父は殺された。レインも暴行を受けて子供ができてしまい、出産をしている。
レインの目的は自分たちの村を襲った連中の正体をつきとめ、復讐をすること。そのために金を稼ぎ、調査を行っている。
デンホルム・グッドマン 49歳 モックスルビーオーナー
エリシャ達が勤める娼館、モックス・ルビーのオーナー。中年太りの普通のおっさんといった具合の恰好。
娼館という人身売買の店のオーナーではあるが、”自分の目の届く範囲”ではきちんと手を伸ばす人物。しかし当然、現実的な視野も持っている。
レインには3年前に命を救われた過去があり、その礼として普通の仕事より遥かに実入りが良い自分の娼館へとスカウトした。そのため、レインとはオーナーと従業員というより、友人関係といったものになっている。
家族構成は妻と息子2人の4人家族。息子には仕事を継がせたくないと思っているが、片や父親への信愛から、片や単に金が欲しいからといった理由で継ごうとしており、悩みのタネになっている。
デラー・ハンプソン 47歳 商人
レインの馴染み客。一代で財を成したいわゆる成金であり、見た目もそれを表すような醜悪に太ったものになっている。レインには本気で惚れており、何度も求婚をしている。
しかし実際には非常に話のわかる人物で、レインの事情もよく理解しており、その上で協力をしている。レインに求婚するのも、子持ちであるレインの身を案じているからである。デンホルムとも旧知の間柄で、レインがデンホルムを救ったことも、惚れている要因の一つ。
話が進むにつれ、レインもどうしてもデラーに頼まなければならないことが増えていき、物語途中でとうとう折れて結婚する予定。
ダレン・ウォーカー 23歳 ロマンス詐欺師
エリシャと同じ学校に通っていた魔法学者であり、エリシャの婚約者。しかし実際は殆ど結果を残せておらず、エリシャに近付いたのもエリシャの研究成果を盗むためだった。
見た目と女の扱い方は一級品であり、エリシャ以前にも多くの女性が騙されていた。エリシャも付き合う前は止められたが、恋は盲目でそのまま付き合って婚約まで行ってしまう。
ギャンブル狂で多額の借金を作っており、エリシャを売った金は借金の返済に充ててしまっていた。
今後は再登場するたびに敵の下っ端として扱われるコメディキャラに。
〇舞台設定
・ノマテニア
大陸一の巨大歓楽街。娼館だけでなく、多くの飲食店やカジノなどが集まる、通称”世界で一番クソッタレな街”。数々の産業に携わる人が住む居住区エリアも存在はするが、貧富の差が凄まじく激しく、広大なスラムも存在する。
当然治安も最悪で、衛兵もいることにはいるが、全く手が足りていないため、住民が自警団を結成を結成して治安をギリギリのところで維持している。
強い光には当然暗い影も存在し、闇の住人の絶好の隠れ場にもなっている。
・モックス・ルビー
ノマテニアに店を構える最高級娼館。娼婦の接客の質や、教育制度、さらに病気の検査も含め、ノマテニアで一番を自負しており、金持ちの客が多く集まる。
客の質も担保するため、初見お断りとなっており、既存の客の紹介がなければ店に入ることすらできない。
エリシャがこの店に売られたのは完全な幸運――ではなく、実はこの店が抱えるある”闇”が存在しており――。
・魔法
魔力を念じて使うことができる”技術”。大多数の人間が使うことすらできず、エリシャが使うだけで大抵の人は驚く。使うためには技術への深い理解を要求し、そのうえで社会インフラが魔法前提となっているため、魔法が使える人間はほぼ例外なくエリート扱いを受ける。
・魔物
空気中に漂う魔力が一定以上集まると、魔力自身が意思と肉体を持ち、魔物として人に害をなすことがある。厄介なことに人気のないとこに自然発生することが多く、街中でも放置された空き家などがあると、そこから発生してしまうことがある。
さらに高度な意志を持った魔物は人の言葉を解することができ、さらに魔物の軍団を作っているという。