あらすじ
この世界には、古来より「異能」と呼ばれる特殊な力が存在している。
龍へと変貌する者。
金属を自在に操る者。
炎を操る者。
そして、魔に属する存在。
そんな異常な事件や怪異に対処するため、日本には特殊組織「デカゴン」が存在していた。
所属する十人の戦士には、明確な序列がある。
序列第一位から第九位。
彼女たちは圧倒的な力と人気を誇り、国民から「ノナゴン」と呼ばれている。
企業のスポンサーが付き、テレビや広告に出演し、時には国家そのものを動かすほどの影響力を持つ彼女たち。
そして、その頂点にいる九人の下。
序列第十位。
桟敷風流――通称、ふうる。
彼の異能は「封印」。
魔を封じ、封印物を管理し、事件が終われば戦いを終えた序列たちを回収する。
つまり彼は――戦わない。
派手な活躍もしない。
テレビにも映らない。
スポンサーもいない。
人気もない。
ただ、彼女たちが戦った後始末をする。
それが、序列最下位である彼の仕事だった。
……少なくとも、本人はそう思っている。
だが、十項目からなる能力評価は、すべて「1」。
すべて最低評価。
そんな彼が、なぜ序列第十位にいるのか。
そして、なぜ彼女たちは戦いが終わると、彼の回収車に乗りたがるのか。
これは、最強の戦士たちに囲まれながら、今日も戦わずに仕事をする男の物語。
序列最下位のお仕事。
今日も彼は、彼女たちを「回収」する。