あらすじ
七色しか存在しないはずの世界で、何色にもなれなかった少年が、存在しないはずの黒になる。
七つの色が国を分け、人を分け、力を分ける世界。
そのどの色にも属さない白の民《トーンレス》として生まれたカイルは、宝具を手にすることも、憧れていた冒険者になることもできないまま、ハクレインの孤児院で暮らしていた。
だが、国の近くに現れた宝物殿《ダンジョン》をきっかけに、カイルの日常は崩れ始める。
そして彼が手にしたのは、七色のどれでもない――この世界に存在してはならない“黒”だった。
黒を宿したことで世界から拒絶されながらも、カイルは奪われた家族を取り戻すため、そして自分が世界の敵ではないと証明するために歩き始める。