あらすじ

時は戦国。 天下を夢見る武将たちが、知略と武勇を尽くしてしのぎを削っていた時代――備中国の片隅に、ちょっと変わった殿様がいた。 その名は、大河内政信。 幼い頃に疱瘡で右目を失った隻眼の大名でありながら、領民思いで政治の腕はなかなかのもの。水路を整え、田畑を豊かにし、城下の民からも「おらが殿様」と慕われている。 ただし――恐ろしくアホだった。 真夏の城内に巨大な竹樋を築いて流しそうめん大会を開催し、「上流へ走れば全部食える!」と家臣を置いて爆走。軍議より昼飯、策を考えれば大抵裏目。家老の兵庫と勘定方の勘兵衛は、今日も殿の尻拭いに奔走していた。 そんなある日、隣国・小田部家が、大河内城の巨大な竹樋を「謎の新型兵器」と勘違いする。 「ならば小田部の殿にも、そうめんを食わせてやろう!」 政信はそうめんとめんつゆを携え、兵を率いて隣国へ向かう。 一方、小田部家にも、とんでもないアホ殿が待っていた。 かくして始まる、知将不在、名将不在、なのに家臣だけは命懸けの戦国絵巻。 果たして天下を取るのは誰なのか。 ――たぶん、誰にも取らせない方がいい。

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カクヨム
カクヨム2026/08/11
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