あらすじ
二十五歳の会社員、高原直人。
いつも通り仕事を終え、飯を食い、ゲームをして眠った――はずだった。
目を覚ますと、そこは見知らぬ森。
巨大な魔物に追われ、絶体絶命の直人が「なんでもいい、殴れるもの!」と願った瞬間、なぜか手の中に現れたのは――フライパンだった。
魔法が存在し、エルフ、獣人、魔族が暮らす世界。
しかし、この世界の住人なら誰もが持つはずの魔力を、直人だけが持っていない。
代わりに彼が持っていたのは、本人さえ知らない不可思議な力。
それでも直人は、この世界を現実だとは思わない。
「どうせ夢やろ?」
エルフのルナ、獣人のガロ、魔族のヴェラ。
本来なら共に歩くはずのなかった種族の仲間たちと出会い、直人の“夢”は少しずつ大きくなっていく。
やがて彼らの旅は、種族同士の争いを越え、この世界そのものへと繋がっていく。
これは、世界を救おうなどとは一度も考えたことのない男が――
夢だと思っていた世界の運命を変えてしまう物語。