あらすじ
母親の再婚で伯爵家に引き取られたアンは、聖女である姉イリスティアに強い劣等感を抱いていた。
姉の冷たい態度を「自分への嫌悪」だと考え、姉を越えたい一心で“国を救う計画”へと没頭していく。その行動は善意に見えながら、実際には誤解と暴走の連鎖によって聖女を追い詰めていく。
一方イリスティアは、慢性的な国の搾取に苦しみながら、わずかに寄り添ってくれる者と共に「国を豊かにするための準備」を静かに進めていた。
しかし彼女は次第に居場所を失っていく。
やがて、
彼女の苦しみを知る者と知らぬ者、
追い込む者と支えようとする者、
そして何も知らずに取り残される者たちの思惑が交錯し、物語は大きく動き始める。聖女が祈りをやめたとき、国は何を失い、誰が何を得るのか。
そして、イリスティアが歩む道の先にあるものとは──。