あらすじ
高校二年生の白石澪は、ごく普通の女子高生。
そんな澪のもとに、ある日、学年一の美少女・九条紗雪が相談を持ちかけてくる。
「私、好きな人がいるの」 「うん」 「告白したい」 「うん」 「でも……できないの」
好きな人を前にすると、緊張して「好き」の一言すら言えなくなってしまう紗雪。
そんな彼女を見かねた澪は、何気なく提案する。
「……練習する?」
こうして始まったのは、放課後の空き教室で行われる奇妙な「告白の練習」。
目を見て告白する練習。
名前を呼んで告白する練習。
距離を縮めて告白する練習。
さらにはデートまで――。
澪はあくまで紗雪の恋を応援するつもりだった。
けれど、練習を重ねるたびに、二人の距離は少しずつ近づいていく。
「好きです」
「うん。もう一回」
「……好き」
「もっとちゃんと相手の目を見て」
「…………あなたが、好き」
「……?」
どうして、紗雪はこんなにも自分を見つめるのだろう。
どうして、紗雪が他の誰かと楽しそうに話していると、こんなにも胸がざわつくのだろう。
そして――。
「ねえ、澪ちゃん。私、もう練習する必要ないと思う」
「じゃあ、本番頑張って」
「うん。だから――」
これは、恋愛に無自覚な少女と、なかなか一歩を踏み出せない少女が、「告白の練習」を通して少しずつ本当の気持ちに向き合っていく、甘くて少しもどかしい青春百合ラブコメディ。
放課後の教室から始まる、二人だけの告白練習。
その練習が、いつか「本番」に変わるまでの物語。