あらすじ
四百年前――魔王を倒したまま姿を消し、伝説となった勇者がいた。人々は彼を"帰らずの勇者"と呼んだ。
そして現代。辺境の村で、ひとりの少年が目を覚ます。覚えているのは「サイラス」という自分の名前だけ。記憶を失った彼は、金色の髪に真紅の瞳という、伝説の勇者とまったく同じ姿をしていた。
「わたしには、勇者さまに助けていただけるような価値なんてないんです……!」
村のために魔族の生贄となることを選んだ少女・エミル。彼女を見捨てられなかったサイラスは、魔族の前に立ちはだかる。その瞬間、頭のなかに響く不思議な機械の声――謎の力が発動し、魔族は一瞬で灰になった。
――僕は、いったい何者なんだ?
失った記憶の手がかりを求めて、サイラスはエミルとともに旅に出る。敵のスキルはコピーできるし、レベルは上限もなく上がっていく。極めつけには、魔族のお姫様・ラツィまでもが「我が主さま」と慕って押しかけてきて――?
鈍感すぎる最強勇者と、彼を取り合うヒロインたちの、にぎやかで、ときどき切ない冒険譚。四百年前に置き去りにされた記憶と想いが、いま動き出す。
※主人公は規格外に最強ですが、本人に自覚はありません。
※会話多め・テンポ重視でサクサク読めます。