あらすじ

「私を貴女の犬にしてください」 王宮の隅っこでひっそり暮らす、みそっかす王女のナターリエ。ある日、彼女の前に現れたのは、腹違いの兄イグノークが手配した従者。最近社交界を騒がせている他国出身と噂の青年、シメオン。 しかしその男は、麗しい美貌を台無しにするほど、残念な言動の持ち主であったらしい。 自分のことしか考えていない国王、それに倣い享楽の日々を送る王子や王女たち。 すっかり腐敗してしまった王宮でひっそり暮らしつつ、いつか王宮を出て自由になるため、ナターリエは刺繍の腕を活かして日銭を稼いでいた。ナターリエには不思議な能力があり、彼女が刺す文様には癒しや守護、幻影といった不思議な効果が宿るのだ。 シメオンは義兄を介してナターリエの刺繍を購入していたらしく、すっかり信奉者になっているようだった。 病床の王が亡くなり後継者争いが白熱する中、あいかわらずひっそり過ごしているナターリエの耳に、怒号が届く。 腐敗した王族を斃すべく内乱が発生したのだ。 名ばかりとはいえ王女の肩書があるナターリエとて、粛清の対象になるだろう。 わたしの人生、詰んだなあ。 達観するナターリエ。彼女が過ごす部屋の扉が叩かれ、攻め込んできた賊のひとりが姿を現した。

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小説を読もう2026/08/11
  • 現在の作品王女様と犬