あらすじ
高校生活、おもんな。
授業も、校則も、周りの奴らも。
青春なんてクソくらえ。
そう思った華月(かづき)は、十六歳で高校を辞めた。
働くなら家にお金を入れろと言われ、
「だったら一人暮らししてやる!」と家まで飛び出した。
一人! 自由! 最高!
——なんて思っていた時期が、私にもありました。
洗濯はめんどい。
掃除もめんどい。
料理をすれば、なんかよく分からない魔物が生まれる。
お母さん。
あなたは神だったんですね。
そんな華月が働くコンビニに、ある日、一人の男子高校生がやってくる。
錦高校の制服を着た、華月とは正反対の世界にいる男の子。
最初は、ただの客だった。
……はずなのに。
「あれ、今日来てなくない?」
気づけば、そんなことを考えている自分がいた。
高校を辞めたことに、後悔はない。
だって——
あの日辞めていなかったら、きっと君には出会っていなかったから。
これは青春なんていらないと思っていた十六歳の少女が、学校の外で自分だけの青春を見つけていく物語。